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BLUE ROSE

シカゴ



“ミュージカルの神様”と呼ばれるボブ・フォッシーの最高傑作と言われている「シカゴ」。
トニー賞主要6部門を受賞し、今もなお世界中でロングラン上演されています。
その名作の初映画化に取り組んだのが、“現代ブロードウェイの寵児”、ロブ・マーシャル監督。
言うまでもなきう、先日行われたアカデミー賞では、見事、最優秀作品賞を受賞!
そして、キャサリン・ゼタ=ジョーンズが最優秀助演女優賞を受賞しました!!!
さらに、美術賞・衣装デザイン賞・編集賞・音響賞と、最多6部門を受賞しています。

もう、受賞結果が拍車をかけて、製作の話題が出ている時から気になっていた作品だったので、
競争率の高いであろう試写会の応募にも妙に力が入りました! (=^^=)♪


≪ストーリー≫
1920年代のシカゴ。
平凡な毎日から、歌と踊りでスターダムへと夢見る若きロキシー・ハート。
そして、ロキシーの憧れはスポットライトを浴び、ステージで光輝く美しきスター、ヴェルマ・ケリー。
ところが、ロキシーはマネージャーに口利きしてくれるという男に騙され銃口を向け、
ヴェルマは夫と妹の仲を知ってやはり同様に罪を犯してしまう。
ロキシーとヴェルマは殺人の容疑者として逮捕され、刑務所に収監される。
そこへ伝説の弁護士ビリー・フリンが現れ、ヴェルマからロキシーの弁護へと乗り換える。
聴衆を見方に裁判を勝ち取ってきた無敗のビリーは、ドラマスティックな生い立ちを作り上げ、
一気にロキシーはスターダムにのし上がるのだが、主客逆転したヴェルマは苦々しい思いで見ていた。
そして、気の強い負けず嫌いなヴェルマが黙って“スターダム”の地位を譲るわけはない・・・。


殺人スキャンダルを利用して、3人がそれぞれの名声を勝ち取るために
“虚偽”も“悪”も“お金”も“取り引き”も、何でもあり・・・。
そんなダークな世界を描いているにも関わらず、スクリーンに次々に繰り広げられる映像は
ブロードウェイの舞台の「シカゴ」を、さらにスタイリッシュに仕上げたと疑う余地もありません。

さらに、キャストの組み合わせもユニーク、いえゴージャスと言うべきでしょうね。
敏腕弁護士ビリーにリチャード・ギア、キュートな小悪魔ロキシーにレニー・ゼルヴィガー、
そして、貫禄と魅力十分のヴェルマにキャサリン・ゼタ=ジョーンズ。

ダンスも歌も吹き替えなし!・・・中でもキャサリン・ゼタ=ジョーンズは最高です。
もちろん、舞台での実績を積んできたことで、“見せる”という技を熟知していることもあるでしょう。
「エントラップメント」など、これまでのスクリーンにはない彼女の本来の魅力が花開いた感じです。
アカデミー賞の授賞式では、もうすぐ生まれる赤ちゃんの大きなお腹での姿が微笑ましく、
「シカゴ」の時は、その何分の1もスマートで、これでもかと長い手足に煌びやかな衣装が映えていました。

リチャード・ギアが歌がうまいのは意外(?)でした。(笑)
ダンスは・・・確かに特訓の成果が充分に出ていましたが、一つだけ言わせてもらえれば
あと数年前のギアだったら、もっと良かったのかも知れないなあと・・・。
当初、ギアの役にジョン・トラボルタが予定されていたということで
一瞬、スクリーンの中でイメージして置き換えてみましたが、やり手の弁護士はやはりギアで正解!

レニー・ゼルヴィガーもキャサリン・ゼタ=ジョーンズとジョイントしたダンスシーン、
また、セクシーに、コミカルにと、いろいろな歌とダンスを楽しませてくれました。
「ブリジット・ジョーンズの日記」「ホワイト・オランダー」などとは違った魅力を発揮しています。

他にも、「アリーmyラブ」「チャーリーズ・エンジェル」でお馴染みのルーシー・リュー、
同じく「アリー・・・」でラリー(ロバート・ダウニー・Jr)が妙なライバル視していたジャクソン役の
テイ・ディッグズもバンドリーダーの役で出演していました。

オープニングのキャサリンとダンサーたちが見せる“オール・ザット・ジャズ”、
女看守ボス役のクイーン・ラティファが唄う“ホウェン・ユーアー・グッド・トゥ・ママ”など、
全編に流れる音楽もダンスだけではなく、衣装やライティング、ストーリーと重なる妙などが楽しめます。
そして、ラストでレニーとキャサリンが2人で軽快にステージで踊る“アイ・ムーヴ・オン”は、
足元からスーッと鳥肌が立つような感じがして、ダンスに圧倒され&感動しました!

「キャバレー」「ニューヨーク・ニューヨーク」「オール・ザット・ジャズ」など、
もう一度、ちゃんと観てみたくなりました。 (=^^=)V

(2003.3.27 ★★★★☆)


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